イタリア
Cascina Bruni
カッシーナ ブルーニ
1897年 設立
面積:12ha
カッシーナ・ブルーニは1897年、ジュゼッペ・ルイージ・ヴェリオ・ディ・カステレットによって設立されました。現在は6代目当主でワインメーカーのクリスティアーノが、弟フルヴィオ、そして父ジュゼッペとともに運営しています。ワイナリーは「王のワインにしてワインの王」と称されるバローロの中心地に位置し、なだらかな丘に沿ってブドウ畑や森林が広がる90ヘクタールの敷地のうち、12ヘクタールでブドウを栽培しています。
ヴェリオ家は19世紀初頭、ピエモンテの独立国家だったサルディーニャ王国の王立軍として戦ったのち、ランゲ地方に定住しました。ワイナリーのロゴは、その戦功を示す赤地(現在は黒地へ変更)に金帯と二つの星をあしらった紋章に由来しています。
19世紀後半には、王家の子孫であるディ・ミラフィオーレ家(元バローロ慈善事業団〈Opera Pia di Barolo〉)から、1400年代から「ラ・ファヴォリータ」と呼ばれていた領地を購入。これが後のカッシーナ・ブルーニとなりました。農業・牧畜・トリュフ採取を経て、やがてバローロ中心地で高品質なネッビオーロ栽培に力を注ぐようになります。
畑は、バローロ産地の中でも特に高い評価を得る銘醸地セッラルンガ・ダルバに位置し、タナーロ川の南東、標高約600メートルの丘陵地帯にあります。絵のように美しいこの地のブドウ畑は、2014年6月22日、「ピエモンテの葡萄畑景観:ランゲ・ロエロ・モンフェッラート」としてユネスコ世界遺産に正式登録されました。
カッシーナ・ブルーニのワインは、家族の情熱と丁寧なブドウ栽培から生まれます。畑から瓶詰めまで革新的かつ精緻な管理が行われ、各畑・品種ごとに最適な醸造法が採用されています。手作業での収穫、全房発酵、木樽やセメント樽での長期マセラシオン、重力を利用したデカンタージュ、無濾過での瓶詰め──これらすべての工程が、ランガ地方における真の「グラン・クリュ・クラッセ」と称される品質を支えています。
さらに、品質向上のため定期的なテイスティングや分析を欠かさず、長年にわたりミシェル・ロラン氏の監修を受けてきました。現在は、シャトー・ラフィット、ムートン、ラトゥールなどの一級シャトーを手がける「メドックの王」、エリック・ボワスノ氏の監修のもと、ヴェリオ家一体となってイタリア国内はもとより世界中で高い評価を得るワインを造り上げています。






